「もののけ姫」を何度も見返しているうちに、ふと「あれ、これってどういう意味だったんだろう」と引っかかる場面、ありませんか。筆者も学生時代に初めて観たときはただの冒険活劇として楽しんでいたのですが、大人になってから見返すと、あちこちに意味深なシーンが仕込まれていることに気づいて驚いた記憶があります。今回はネット上でよく語られている都市伝説や裏設定を、真相と合わせて整理してみました。
デイダラボッチの正体とは
シシ神が夜になると姿を変える巨大な透明人形、デイダラボッチ。この名前自体は日本各地に伝わる巨人伝説「ダイダラボッチ」から取られたとされていますが、劇中での正体については明確な説明がありません。そのため「生と死を司る自然そのものの象徴では」「首を落とされたことで暴走した状態を表しているのでは」といった考察がファンの間で長年語られています。宮崎駿監督自身がインタビューで詳細を明かしていない部分も多く、解釈の余地が大きいキャラクターだと言えそうです。
「幻の結末」説について
もののけ姫の都市伝説の中でもとりわけ有名なのが、公開版とは異なる結末が用意されていたのではという噂です。ネット上では「本来はもっと救いのないラストだった」「シシ神の首を返すシーン自体がカットされる予定だった」といった話が広まっていますが、これらはあくまでファンの間で語り継がれてきた噂の域を出ておらず、公式に裏付けが取れる資料は見当たりません。ジブリ作品はしばしばこうした「幻の設定」の噂が生まれやすい傾向があり、都市伝説として楽しむ分には面白い題材だと思います。
タタラ場の女性たちに隠された過去
エボシ御前が率いるタタラ場で働く女性たちについて、実は遊郭から救い出された女性たちだという設定が背景にあると言われています。作中では詳しく説明されませんが、当時の資料や関連書籍では、エボシが社会から見捨てられた人々(女性やハンセン病を患う人々)を積極的に受け入れていたという意図が語られており、単なる労働力としてではなく「居場所を失った者たちの共同体」として描かれていたという見方が広がっています。
エボシ御前のモデルは実在した?
エボシ御前について「実在の人物がモデルになっている」という噂もよく見かけますが、こちらは特定の史実上の人物と結びつける確たる根拠は乏しく、都市伝説の域を出ないというのが実情のようです。ただし、中世日本における製鉄集団や、その中で女性が果たしていた役割については歴史的な研究があり、そうした背景知識が人物造形のベースになっている可能性はありそうです。
アシタカの呪いとエミシの設定
物語冒頭でアシタカが右腕に受ける呪い。彼が「エミシの末裔」であるという設定も、単なる背景設定ではなく重要な意味を持っていると考察されています。エミシは古代から中世にかけて東北地方に存在したとされる集団で、大和朝廷との関係の中で辺境に追いやられていった歴史があるとされます。アシタカという「すでに滅びかけた一族の生き残り」が、森と人間の対立という物語の中で第三者的な立ち位置を担っている点は、単なる主人公補正ではなく物語構造上の意図的な配置だという見方が根強いです。
コダマの正体をめぐる考察
森の中に現れる小さな精霊、コダマ。カラカラと音を鳴らして首を傾げる姿が印象的ですが、その正体についても「森の生命力そのものの化身」「森が死に近づくと姿を消す、いわば環境のバロメーター」といった考察がなされています。実際、物語後半で森が荒廃していく場面ではコダマの数が減っていく演出があり、単なる可愛らしいマスコットキャラクターではなく、森の状態を示す装置として機能しているという解釈は説得力があります。
まとめ
今回紹介した都市伝説や裏設定は、公式に完全な裏付けがあるものばかりではなく、あくまでファンの間で語り継がれてきた考察や噂が中心です。とはいえ、もののけ姫という作品自体が多くの謎や余白を残す作りになっているからこそ、こうした考察が生まれ続けているとも言えます。気になった噂があれば、ぜひ見返してみて自分なりの解釈を探してみてください。

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